不昧軒
十畳(一間床と三尺の琵琶床)
髙橋箒庵が松平不昧公の墓の移築に伴って圓成庵とともに普請した十畳広間の茶室で、その名を不昧公からいただいています。棟梁は仰木魯堂。圓成庵と同じひとつの建物から成りますが、水屋はそれぞれにあって玄関も別れて独立しており、露地では腰掛で双方を分離しています。
外観は入母屋造りの桟瓦葺屋根で、ゆったりとした軒の高い土間庇が広間の格調をたたえています。同時に床を低くして小壁に櫛形の欄間窓をあけ、茶座敷の構えを形づくっています。茶室には特徴的な床の間を備えており、間に柱を立て落掛を通して、正面に向かって左が一間床、右が三尺の琵琶床となっています。
形状 十畳下座床 |
床柱 磨き丸太 |
床框 せい3.4寸(10.3cm)溜塗 |
床の間 床天井高さ:8.07尺(244.5cm)竿を中央に一本配す、 落掛:床框より6尺(181.8cm)・見付1.5寸(4.5cm)、 琵琶床天井は鏡天井で中央点前向きに蛭釘 有 |
その他 無双釘有、花釘無、花蛭釘有、釜蛭釘有 |