新 着 情 報
にほんとうげいくらぶ
日本陶芸倶楽部は昭和42年(1967)5月、「アマチュア陶芸の振興と普及」に貢献するという趣旨のもと、財界人で茶人の松永安左ヱ門を初代会長に、哲学者で茶人の谷川徹三を初代理事長に迎えて発足しました。作陶に必要な設備や道具の整った場所を提供し、専門的な教育を受けた指導者が個人指導するという運営方針は当時、画期的で、日本における陶芸教室の先駆けといえます。著名な陶芸家による作陶会や講演会、国内外の名窯を訪ねる研修旅行、「チャリティー作品発表展」「アマチュア作品展」の開催など、多彩なイベントも会員に喜ばれてきました。
高い天井と大きくとられた窓の開放感がすばらしい建物も発足当時のものです。3階は正会員専用フロアで、談話室と茶室、作陶スペースがあります。正会員となるには特別な推薦が必要ですが、4階の「陶芸教室」はどなたでも入会できます。基礎から始めたい方には、曜日のほか時間帯も午前・午後・夜間から選べる「陶芸コース」がおすすめです。手びねり成形の基礎科、より高度な技法を学ぶ自由制作科、電動ロクロ科(任意)と段階を踏んでいくシステムです。そのほか、短期間(6カ月)の「上絵付コース」「子供陶芸コース」「日本画コース」もあります。費用や各クラスの詳細についてはHPをご覧ください。
http://www.tougei-club.com/information/index.html
現理事長の栗原直子さんは、東京藝術大学を卒業後、発足したばかりの倶楽部に講師として就職し、半世紀に及ぶ歩みを共にしてきました。「初めの頃は、陶芸家の先生方に協力を仰ぐため、北は福島、南は鹿児島まで全国の窯を訪ね歩きました」と昔を懐かしみつつ、視線は今後の展望を見据えています。「近年は、会員にかぎらずどなたでも参加していただける公開講座や作陶会などにも力を入れています。来夏の東京オリンピックに向けて、来日外国人を対象とした作陶体験プランも検討中です。陶芸の魅力とともに倶楽部の存在も広くアピールしていきたいですね」
東郷神社の北参道から境内に入ってすぐ右手に立つ建物の3・4階が日本陶芸倶楽部です。1・2階はこちらも歴史のある東郷幼稚園で、昼間は園児たちの明るい声が聞こえてきます。
「陶芸教室」は4階で開かれています。広いフロアに作業台が置かれ、壁の棚には道具類や制作途中の作品などが整然と並べられています。下は付属する窯場で、電気・ガス・灯油と各種そろっています。なお山梨県清春芸術村に登窯も所有し、年2回焼成しています。
「陶芸コース」の生徒さんの作品例。志野、飛鉋、黒楽、呉須絵、白地黒掻落としなど、各人が好きな技法でつくりました。下は自由な発想が楽しい花器2点。
「子供陶芸コース」では自由な発想を尊重した作品作りを通して、豊かな情操を育
みます。
正会員専用の3階フロアにて。完成度の高い作品が棚に並んでいます。下はウィリアム・モリスに構想を得てのシリーズに挑戦中の、70代女性の釉彩組皿です。近々ポットとカップが焼上がります。
毎年秋に開催している「アマチュア作品展」では、会員手作りの茶碗で来場者に一服差し上げています。2020年度は10月31日・11月1日の二日間にわたって開催します。詳細はこちらでご確認ください。
3階サロンには初代会長・松永安左ヱ門(耳庵)直筆の額が掲げられています。
所在地 | 東京都渋谷区神宮前1-5-3 東郷神社境内 |
TEL | 03-3402-3634(事務所の営業時間は曜日で異なります) |
FAX | 03-3470-2528 |
営業時間 | 8:00〜21:00 |
info@tougei-club.com | |
休館日 | 月曜 |
アクセス | JR山手線「原宿駅」竹下口から徒歩3分 東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前駅」3または5出口から徒歩5分 |