大学生による体験レポート
鳥居宗富先生の茶道教室へ伺いました。
(文・加藤結衣)
鳥居宗富先生の茶道の体験教室(2,500円)に参加させていただきました。
金町駅から徒歩10分ほど歩いた住宅街に、茶道教室はあります。お稽古場にお邪魔すると、壁がうぐいす色に塗られた落ち着いた茶室と、窓から広々としたお庭が見えました。
体験教室では、立礼でお茶を点てるお稽古に参加できます。今回はお盆の上でお茶を点てる、盆略点前を体験いたしました。
最初に鳥居先生がご用意した、抹茶がいつ頃日本に伝わり、飲まれるようになったのかの説明書を読み、抹茶の歴史を学びます。最澄が中国から抹茶の種を比叡山に持って帰って来て栽培し始めたのが、抹茶が日本で飲まれるようになったきっかけです。
抹茶の歴史を学んだ後、居住まいを正して1分ほど瞑想します。心を落ち着かせてから、お点前を始めます。
最初にお道具を清めて、抹茶を点てる準備をして行きます。鳥居先生が、絵を見せながらお道具の清め方、お道具を置く位置を説明してくださいます。
お道具を清め終えた後は、いよいよ抹茶を点てます。通常は鉄瓶や釜に入っているお湯を使うことが多いですが、お道具の扱いに不安のある方はポットを使ってお茶を点てることもできます。抹茶やお湯の入れる量や、抹茶の点て方は先生が教えてくださいますので、初めてお点前をする人も安心してお茶を点てられます。点てたお茶は、参加者が頂くことができます。
抹茶を点てた後は、お道具を清めながら、最初の位置に戻します。お道具を戻した後は、鳥居先生に一礼をし、体験が終了になります。
取材に伺ったのが1月の中旬でしたので、床柱には照り葉や、山帽子の花がかけられていました。またお道具も、今年の干支である寅の絵柄のお茶碗や、縁起の良い鶴の絵が描かれた茶器など、季節にちなんだものでした。
お稽古の際、お道具を置く位置を「小宇宙」と説明され、また使い終わったお湯を建水に捨てる際にも「こぼす」とおっしゃるなど、鳥居先生の美しい言葉遣いとともに、茶道の体験ができます。
茶道を始めたいと思っても、「長時間正座ができないから難しいな。」と不安を覚える方もいらっしゃると思います。また、普段お茶のお稽古をするとお点前の手順で頭が一杯になることがあると思います。今回の体験教室では、椅子に座って、自分のペースでゆっくりと茶道のお点前やお道具、季節の雰囲気を味わいながらお点前をすることができました。
鳥居先生、本日はありがとうございました。
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