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第二回 窓計画展

彫刻家とのコラボや左官技術を駆使し
屋外においても印象的な茶室空間を表現できる作品を展示


2024年6月、滋賀県立美術館において、「第二回 窓計画展」が開催されました。「窓計画」という大きいテーマを掲げ、建築家や彫刻家など作家が集まり、作品を展示しています。しかし「窓のデザインをする」というものではなく、「窓」という言葉が持つイメージからそれぞれが想起した作品を展示。「向こう側を見る」というテーマのもの、「未来を見る」というもの、実にさまざまです。
初回から参加している「ますいいリビングカンパニー」代表の増井真也さんは、一般建築や茶室の施工に関わる設計施工の工務店としての境地で2つの作品を出品。
1つは、彫刻家・青野正さんとコラボした「鉄床」。青野さんが彫刻家として造形を担い、増井さんが床の間のしつらいについてのアイデアを担当。台座と柱、総重量50kgの鉄の床の間は持ち運びが可能で、鉄の掛け軸や椿の花を外せば、軸や掛花入を飾ることもできます。



もう1つは、左官や大工といった、失われつつある伝統技術とそれを支える人を、建築の中でどう取り入れていくかという挑戦する姿勢を表現した作品「日本の四季」です。これも持ち運びを重視した軸床で、一面には夏のエノコログサと蛙を、もう一面には稲穂と蜻蛉を漆喰で描いています。角の部分の赤い箱の中を覗くと、そこには焼いた貝殻が。石灰の原料である消石灰は、貝殻や珊瑚を焼いたもの。左官の塗り壁のルーツを遡ると貝につながることを示しています。




いずれも、屋外での野点イベントや無機質な多目的室などでお茶会をするときに用いることを想定しています。

「お茶の世界の作家さんたちが苦労しているのと同じで、木造建築の担い手、ましてや茶室の担い手は、技術者の育成やその継承に苦労しています。左官もそうです。絶滅危惧種と言われているほど。窓計画に参加して、左官・大工への取り組みとを表現することで、未来につなげていければと考えています」

 

ますいいリビングカンパニー
https://masuii.co.jp

本社
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