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祥雲寺

しょううんじ

境内は、あたかも京都の禅寺のような佇まい。
その懐に瑞々しい緑の庭と静謐な茶室を抱いた大徳寺派の名刹。

お洒落ななかにどこか人懐っこい下町の風情を残す広尾商店街。広尾橋交差点から始まるその道筋は、「瑞泉山」の扁額をかかげる祥雲寺の山門の前で左に折れていて、なるほどここは参道だったのだと思い至ります。江戸時代初期の元和9年(1623)、筑前福岡藩主・黒田忠之は父・長政の菩提を弔うため、臨済宗大徳寺の164世住持・龍岳(りゅうがく)宗劉を開山に迎え、赤坂溜池の邸内に一寺を建立しました。これが祥雲寺の始まりです。その後、大火により寛文8年(1668)に現在地に移転し、以来350年を超える歴史を刻んできました。大徳寺派の触頭(ふれがしら)という寺格から江戸幕府との関わりは深く、目黒の鷹場に近いこともあって歴代の将軍がしばしば立ち寄り休養したそうです。

江戸時代末期に出版された地誌『江戸名所図会』に掲載されている境内図を見ると、山門、複数の塔頭、その奥に本堂という配置が今もほとんど変わっていないことに驚かされます。広尾商店街のあたりは関東大震災、東京大空襲ともに被災を免れており、祥雲寺の現在の本堂(書院)も江戸時代末期築の歴史的建造物です。また、広大な墓地には黒田長政の墓(渋谷区指定史跡)をはじめ巨大な墓石が立ち並ぶ諸大名の墓地群があります。

歴史と格式を誇る名刹であっても敷居は高くなく、日常から離れ、心静まるひとときを体験できる坐禅会や、緑濃い奥庭の風情を味わいながら稽古できる茶道教室を開いています。ご住職・岩﨑宗瑞さんがみずから指導されており、どなたでも参加できます。詳細はHPをご覧ください。
https://shouunji.or.jp/zen
https://shouunji.or.jp/cha

ご住職は駒澤大学在学中に茶道部の部長として活躍。顧問だった鈴木宗幹先生からお茶に対する姿勢や考え方などを教授されました。卒業後は大徳寺の修行道場へ。5年間の修行を終えてお寺に戻ったのち、改めて裏千家学園茶道専門学校に入学して本格的なお茶の勉強に没頭しました。12年ほど前に檀家や身内を相手にお茶を教え始めたところ、人づてに生徒さんが集まるようになったそうです。「学生時代は文字通りお茶三昧の日々でした。純粋にお茶に向き合った、楽しい青春時代でしたね。大徳寺の修行は厳しいものでしたが、夕方の坐禅前には眠気ざましに濃茶を飲み、修行の合間に道場の茶席でぼんやり過ごすのも好きでした」。そんな思い出話からもご住職のお茶への愛が伝わってきます。


山門から境内に入り、塔頭の香林禅院と霊泉院の間を進みます。本堂はイチョウやケヤキなどの大木に守られるようにして立ち、玄関で声をかければ庭から参拝させていただけます。


書院造りの本堂内部。鎌倉時代作の御本尊釈迦牟尼仏は左の幕内に祀られています。現在の本堂はもともと開山堂でした。奥の檀に龍岳宗劉の像などをお祀りしています。



本堂内には茶室が3つあり、それぞれ明治の廃仏毀釈で失われた塔頭の名前がつけられています。上は八畳の「春宵軒」。掛け軸は名筆家として知られる大徳寺418世住持・宙宝宗宇(ちゅうほうそうう)の書で「水入見長人」(困難なときだからこそ本質が見えてくる)。下は四畳半。「山雲」の掛け軸は大徳寺169世住持・天祐紹杲(てんゆうしょうこう)の書。森鷗外の小説『阿部一族』にも登場する人物です。


緑濃く、苔も美しい奥庭。左の茶室は「洞明庵」、四ツ目垣の奥に見えるのは茶道教室で使われるお茶室です。


文禄・慶長の役、関ヶ原の戦いなどで勇名をはせた戦国武将・黒田長政公の墓所。覆い屋の中に高さ5mほどの墓標が祀られています。手前の五輪塔は右が継室・栄姫、左は長女・亀子の墓です。


檀家だった諸大名の墓所が集まる一角は壮観です。写真は福岡藩黒田家分家秋月藩の墓所。江戸時代に亡くなった全藩主がここに眠っています。


3年前に住職になられた岩﨑宗瑞さん。「お茶を介して人と人のご縁を結び、そして日本文化のよさを知ってもらいたいという思いでお教えしています」


毎週金曜・土曜の茶道教室のほか、季節の茶事も行っています。写真は2015年の初釜の様子。



坐禅会は毎月1回、日曜日の朝8時から本堂で開かれています。1時間の坐禅後は座敷(写真下)で抹茶とお菓子をいただきながらご住職のお話を聞きます。静謐な本堂で過ごす朝のひとときで心がリフレッシュできると、毎回大人気です。

 

祥雲寺
http://shouunji.or.jp/

所在地 東京都渋谷区広尾5-1-21
TEL 03-3400-6526
TEL 東京メトロ日比谷線「広尾駅」2出口から徒歩3分

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